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インデックス

オムロン 作田久男社長

工場の省エネ支援へ
作田久男社長

 −主力の制御機器などの設備投資需要の動向はどうか。
 「昨年9月から順調に回復している。3月まで大きな変化はないだろう。非常に珍しいケースだが、回復の動きはまず関西から出始めた。薄型パネルや太陽電池、燃料電池関連の設備投資が増え、昨秋からは関東の半導体製造装置業界の投資が活発になった。国内は幅広い業界で戻ってきており、アジア各国も似たような状況だ」

 −世界的に消費回復の動きはどうか。
 「年末商戦は良くないが悪くもなかった。ただ2008年末のように商品が売れずに大量の在庫が残り、年明けに想定外の生産調整に入る事態にはならないだろう。各国政府の経済対策は消費刺激のトリガー(引き金)にはなった」

 −2年連続の赤字決算見通しだが。
 「工場用自動化機器は設備投資の回復で期初予想の売上高1930億円と営業利益50億円は達成するだろう。だが社会インフラ関連は国の予算削減もあって振るわず、他も総じて良くない。唯一、新型インフルエンザの影響で体温計が売れた健康機器は増収増益になる」

 −成長分野の環境ビジネスの方向性は。
 「政府の温室効果ガス25%削減目標は地道な削減の積み重ねでは届かず、生活様式や製造、販売などあらゆる仕組みを変えなければ達しない。大きな変化は商売のチャンスだ。現在、機器販売と省エネ支援のコンサルティングなどの売り上げが約100億円あり、どの分野で本格展開するか試行錯誤の最中だ」

 −自社工場をモデルに実証実験し、効率的なエネルギー管理の事業化を進めている。
 「工場に限らず、JR桂川駅近くに来年完成するオムロンヘルスケアの新本社も省エネビルを検討している。太陽電池と商用電源の組み合わせで生産効率を落とさず消費電力を減らす方法を調べ、顧客に勧める。熊本、綾部の両工場などを含め投資額は2けたの億の規模。工場向けを中心としながら店舗、学校の省エネ化支援ビジネスを広げたい」

【2010年1月19日掲載】