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インデックス

堀場製作所 堀場厚社長

環境車需要 追い風に
堀場厚社長

 −今年の景気をどう見通すか。
 「最悪期は脱し、昨年よりも良くなる。ただ前半は一時失速する感じはある。先行きの不安感がぬぐえず、国内外で経営者は設備投資など中長期投資より手元資金を厚くしたい思いが強いようだ」

 −回復の動きは。
 「従来の景気回復は各業界で全体的に回復したが、今回はパイが大きくならず脱落者が出るだろう。当社では半導体関連機器が非常に良くなっている。厳しい時に開発を怠らず、他社に先駆けて新製品を投入したから顧客に採用された。勝利の構図に乗れた市場の戻り方だ」

 −自動車業界ではエコカー需要が盛んだ。
 「積極的な投資は追い風といえる。燃費改善に排ガス測定器は不可欠。米国でもGMはいま必死に開発投資をしており、昨秋には分析機器を60セット納入した。米国勢はハイブリッド車技術がないのでなく、経営判断のミスで製品化しなかったのだ。電気自動車のベンチャーも続々と興り、今後は追い上げてくる」

 −医用機器が中国で伸びている。
 「市場で評価はしてもらっているが競争は激しい。中国企業といかに戦うかだ。廉価版ではなく、中国市場に合わせた高品質の試験器を開発する。例えば中国での血液検査は採血して即座に測定結果を出すため、簡単に壊れてはいけない。求められる耐久性は日本よりシビアだ」

 −他の新興国は。
 「インド、ブラジルなどでも着実に成長しているが、現状では先進国での落ち込みをカバーするほどではない。工業が先端技術でないと当社の分析機器は使いこなせない」

 −今年は売上高1500億円を掲げた中長期計画の最終年だ。
 「2007年に1442億円となって以降に失速し、09年は1千億円まできた。1500億円の看板は下ろさない。排ガス測定器など車関連だけでも1千億円が狙え、医用機器は今の倍の500億円は可能だ。今年中に中長期計画を練って再挑戦する」

【2010年1月29日掲載】