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インデックス

宝ホールディングス 大宮久社長

「ひと味違う」を追求
大宮久社長

 −酒類・飲料の消費環境をどうみるか。
 「昨秋以降は上期よりさらに悪化している。冬のボーナスが出なかった企業もあり、歳暮需要などに影響があった。各地のスーパーを訪ねるとみんな良くないと言う。経済指標以上に実感の方が厳しい」

 −節約志向が強まる中でどう市場を開拓していくのか。
 「価格競争に陥りがちだが、商品はブランド力が大切だ。差別化された味、消費者から求められるものを作る。『わたしの好みがどうして分かったの』と思わせるようなものだ。値ごろ感のある商品もそろえているが、どの価格帯も他とはひと味違うものを持つ。今は焼酎ハイボールなどが伸びている」

 −加工業務用の調味料が伸びている。
 「総菜を買って家で食べる『中食』の広がりに伴い、コンビニ弁当や百貨店の総菜、かまぼこなど、商品ごとに機能性を高めたものが求められている。煮崩れを防ぐ、魚臭さを消すといった機能で、商品は11種類にのぼる。少子化の一方、核家族化で世帯数は増えており、本年度は前年比2けた増のペースで推移している」

 −米国で日本酒の量産を進めている。海外事業の展望は。
 「米国では日本料理店に客が戻ってきている。清酒を販売する小売店は増えており、日本料理店や日本食を扱う食料品店だけでなく一般のスーパーへも販路を拡充していく。中国もいったん需要が落ちたが、回復しつある。北京の工場はまだ生産余力がある。品質管理を徹底し主要都市に集中して販売していきたい」

 −上場して5年のタカラバイオの事業展開をどう進めるのか。
 「フィロソフィー(哲学)はずっと変えていない。試薬や理化学器機の開発で技術を養い利益を上げ、遺伝子医療分野で研究を進める。その上で絶えず新しいことに挑戦する。iPS(人工多能性幹)細胞についても関連商品をさらに作っていきたい」

【2010年2月2日掲載】