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(2)京セラ 川村誠社長

太陽電池中心に攻勢
川村誠社長

 −今年の事業環境は厳しい見通しだが。
 「昨年十月から急速に悪化し、底が見えない。十二月決算の欧米企業の投資抑制もあり、決算発表が一段落する三月ごろには動き出すと期待したい。円高の問題では、ユーロは落ち着いたが、ドルの方向感が見えない」

 −いかに立ち向かうのか。
 「攻める姿勢、守る姿勢の両方で臨む。経費削減を最優先する一方で、顧客の商品開発に伴う新たな電子部品需要などチャンスは逃さない。今はM&A(企業合併・買収)案件はないが、円高なのでチャンスではある」
 「世界シェアが高いファインセラミックスは在庫調整に時間はかからない。回復期は三月か六月か、我慢比べだ。問題は電子部品。コンデンサーは過剰供給で値下がりが厳しい。付加価値をどうつけるかが課題だ」

 −太陽電池事業の拡大に期待がかかる。
 「来期は生産量を四百メガワットに引き上げる。今年は国内で補助金制度が始まり、米国でもオバマ次期大統領は環境に関心が高い。欧州が減速しても日米市場が引っ張るだろう。原材料のシリコンも当面確保した。来期の設備投資総額は今期予定の七百八十億円より減るが、太陽電池関連は中心として取り組む」

 −携帯電話事業のてこ入れ策はあるか。
 「国内は割賦販売制度の影響で販売が落ちた。北米も、三洋電機からの買収事業と端末機子会社KWCとも元気がない。旧三洋が開発力を期待通りに発揮できておらず、仕切り直す必要がある。四月に大阪府大東市の旧三洋、横浜市のKWCの各開発部門の指示系統を一本化し、開発効率を上げる。製造、販売も効率化を進める」

 −反転に向けた態勢づくりの課題は。
 「『人が経営資源』という理念があり、雇用は守る。残業を抑えて余剰人員は事業間で再配置し、定期採用も維持する。工場稼働日の調整も今後の検討課題だ。社員同士でベクトルを合わせ、どれだけ受注確保と経費削減ができるかが問われている」

【2009年1月15日掲載】