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(3)オムロン 作田久男社長

効率化へ工場再編も
作田久男社長

 −景気の先行きをどう見ているか。
 「二〇〇九年三月期の業績予想を下方修正した昨年十月末は、今年の秋口には回復基調に入ると見ていた。今は一〇年初めまでずれると考えている。底からはい上がるのに一年、次の景気の山に入るのは三年から三年半ぐらい先ではないか」

 −回復の条件は。
 「やはり米国の復活だ。米国の内需は中国や東南アジアに大きなインパクトを与える。財政支出が重要だが、欧州連合(EU)など世界の各国が共同歩調を取れるかどうかがカギになるだろう」

 −逆境を乗り切る取り組みは。
 「同じ経営資源で最大限の効果を挙げるため、業務の共通化や標準化に取り組む。生産ラインでは国内外の四十九工場の役割や専門性を社内カンパニーの枠も超えて明確にし、再編したい。結果として工場数が減ることもあり得る。今は成形品やプレス部品など同種の部材を各工場で内製しているが、例えば成形品に特化した拠点に工程を集約したい」

 −どのような効果が期待できるのか。
 「今は安い工賃の地域を探すより、生産時間を減らす方がコスト削減効果は大きい。加工や材料、金型などの技術を集約することが必要だ。廃材リサイクルを進めやすく、材料費削減にもつながる」

 −事業部門の再編、集約もあるのか。
 「自動車業界が厳しいこともあり、車載部品カンパニーは選択と集中を進める。汎用品であるリレーの生産は電子部品カンパニーに管理を移し、付加価値が高い顧客仕様の部品や応用部品に注力する」

 −新たな展開は。
 「電子部品は超小型のセンサーやスイッチをつくる微小電気機械システム(MEMS)に期待している。年内には、携帯電話用の超小型マイクが市場に出るだろう。健康機器は血圧計や体組成計をインターネットにつないで利用者の健康データを集め、生活改善につなげるネットヘルスケアを展開する」

【2009年1月16日掲載】