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(5)京都銀行 柏原康夫頭取

住宅分野の拡大期待
柏原康夫頭取

 −世界経済の失速で地元企業も大きな打撃を受けた。
 「影響が広がるのはむしろこれからだ。六、七月までは確実に落ち込む。だが景気対策の効果などで、早ければ年内には底打ち感が出てくると期待している。京都は観光産業がそれほど落ち込まず、飲食や物販などの下支えになる。一番強い電子部品などハイテク企業がどこで立ち直るか。不振の自動車産業も電気自動車などエコカーへの買い替え需要が出てくれば動き出す」

 −注目の産業は。
 「重厚長大型やハイテク産業は引き続き大事だが、新たに大きな伸びが期待できるのは住宅や医療・介護、環境関連だ。特に住宅はこれから価格が下がり、ローン金利も低い。減税政策もあり、今年は住宅取得の大きなチャンスを迎える。住宅取得は消費などへの波及効果が大きく、内需の拡大につながる」

 −不況下でも積極出店を続けるのか。
 「今年はどうしても不良債権が増える。株価が今の水準でも含み益はなくならないが、個別株式の引き当て処理が必要になる。だが二〇〇七、〇八年度に新規に出した店舗が収益を生む規模に育ってくるため、株価低迷が続いても一〇年度には再び成長路線に乗せることができる。今年も滋賀県や大阪府、兵庫県などに七、八店は出したい」

 −地域経済を支える中小企業向け融資が期待されている。
 「必死に貸し出しを増やしている。これからは急に赤字になる企業が多くなるため、一年後に立ち直っているかどうかの判断が難しくなる。厳しい景気の中で、政府が適用業種を拡大した緊急保証制度は融資の大きな支えになっている」

 −政府は全国の地銀に自己資本の増強を求めている。
 「現在のところ株式の含み益もあり、現在の自己資本で十分にやれる。今後さらに経済状況が大きく変わることがあれば考える必要があるかもしれないが、今の自己資本が融資の制約にはなっていない」

【2009年1月20日掲載】