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(8)滋賀銀行 大道良夫頭取

中国・環境ビジネスに力
大道良夫頭取

 −地域経済の現状をどう見ているか。
 「国内景気は来年九月ごろまでは回復と呼べる状況にならないのでは。日本経済は長く外需に依存してきたため、内需拡大には相当時間がかかる。だが滋賀や京都には大手の業績に左右されない独自のものづくり企業が多い。円高や原油安のメリットを享受している取引先もある。元気な企業に地域経済を引っ張ってほしい」

 −不況を乗り越えるための処方せんは。
 「どんなに厳しい業界でも発展の芽はある。実際、創意工夫や技術開発でがんばっている企業は多い。それぞれのコア事業を徹底的に磨き、他社がまねできない製品やサービスを作る。第二、第三の柱となる事業を育てる。そして新たなマーケットを広げる。この三つが大事だ。頭取、相談役を務めた故広野寛さんは『汗をかかない経済はホンモノではない』と言っていた。取引先との共存共栄のため、中国でのビジネス展開や環境に配慮した製品開発などの支援に一層力を入れる」

 −融資環境が厳しさを増している。
 「国際的な新自己資本比率規制の基礎的内部格付け手法(FIRB)採用行として高度なリスク管理能力を発揮するチャンスだ。自己資本比率は低下傾向だが、融資に影響が出る状況ではない。今年のキーワードは『前進』とした。中小企業との取引をどんどん増やし、リレーションシップバンキング(地域密着型金融)を推進する。じっくりと経営基盤を強化したい」

 −今年も京都の金融機関が相次いで滋賀県に進出する。
 「競争は厳しいが、滋賀県にはまだまだ住宅ローンなどの潜在的な成長力がある。草津市に設置する個人取引専門店などそれぞれのマーケットニーズ(市場の需要)に対応する店舗づくりを進める。地の利を生かして東海地区から大阪までを結ぶネットワークの中心になりたい。昨年始めた環境ビジネスのマッチングフェアを拡充し、異業種連携などの橋渡しを進める」

【2009年1月23日掲載】