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(10)ワコールHD 塚本能交社長

高機能で新市場開く
塚本能交社長

 −下着販売の現況はどうか。
 「景気の悪いムードから、いま買わないといけないもの以外、買い控えの対象になり、来店客数は減っている。落ちるのをどう止めるかだ。現場が何とか踏みとどまっている間に、落ち込み分をカバーすることも考えないといけない」

 −具体的には。
 「一点買うところを二点買ってもらえるようにしたり、今までにない機能性の高い商品を販売する。生理用ショーツやソックスなど千円前後の商品をドラッグストアで販売する提案が若手の勉強会から出ている。洋服の購入にはある程度まとまったお金が必要だが、千円前後なら買ってもらいやすい」

 −機能性商品の展開はどうか。
 「テーピング機能のある下着はスポーツ選手が愛用するなど機能性を認めてもらっている。日常生活で足りる機能にして価格を抑え、すそ野を広げたい。転倒時の衝撃を吸収するパッドの付いた高齢者向け下着も地道に売れている。やれることはまだある」

 −メタボ対策ブームを追い風に男性下着「クロスウォーカー」が好調だ。
 「昨年三月に発売し、口コミで広がっている。男性用のほかの下着も注目され、一気にマーケットが広がってきた。男性用の下着売り場は女性用の一割もないが、大きくなっている。色やデザインが増え、量的にも価格的にも伸びて二十倍、三十倍のマーケットができてくる」

 −海外市場の開拓をどう進めるか。
 「(欧米など)いま展開しているところは日本と同じく先が見えにくい状況だ。新しいマーケットを開拓していく。中国は富裕層の市場が大きく、本格的な展開を目指したい」
 「ほかのBRICs諸国ではブラジル、ロシアなどに進出したいと思っている。これから伸びる要素がある。ロシアは現在、フランスの代理店が販売をしているが、今の雰囲気では良さそうだ。ビジネスチャンスがある」

【2009年1月27日掲載】