京都新聞TOP > 経済特集アーカイブ > 京滋企業トップに聞く
インデックス

(12)平和堂 夏原平和社長

商売人の基本 忠実に
夏原平和社長

 −買い物客の動向をどう見ているか。
 「必要でないものは買わない、生活防衛になっている。金融機関の預金は増えているといい、ためる方に金が回っている。非正社員の削減が相次いでいるが、春闘で賃下げもあると、さらに消費が落ちる危険性がある」

 −売れる物に変化はあるか。
 「顧客の心理は冷えているが、一方でステンレスの水筒など、質のいい物が売れている。炊飯器も六、七万円台が人気だ。自宅志向という生活スタイルが定着すれば、関連した良質の商品が売れる。客の変化に素早く気付くことが重要だ」

 −危機を乗り切る方策は。
 「作業改善、生産性の向上だ。スーパーは開店前まで商品陳列など最もマンパワーが必要だが、開店後は少なくていい。前日に作業を分散させたり、朝一番から売れないものは開店後に作業を回すなどしている。仕入れルートの短縮、経費の見直しも必要だ。商品ロスを少なくする。余らせず、切らさず。商売人の基本をきっちりするということだ」

 −スーパー各社は値下げセール合戦だ。
 「顧客が価格に敏感な商品は値段を落として客数を伸ばす。普段から手ごろな値段で販売する努力をする。バーゲンで売る手法は通用しなくなっていると思う。衣料品は昨年から当初の価格を下げて売っている。いつ来ても手ごろな価格で買ってもらうという企業姿勢を知ってもらうことが大切だ」

 −滋賀県に大型商業施設の進出が相次いだ。自社の店舗展開は。
 「関西圏でショッピングモールを二、三カ所出すぐらいだ。過剰店舗とも言われる現状で出店ばかりにこだわっていると、採算が合わないところもやらなければいけなくなる。少子高齢化でマーケットは小さくなっている。フレンドマートのような店舗形態がいいのか、巨大モール型がいいのか。コンパクトシティーの方向になるなら、地域密着型のスーパーが重要になってくるだろう」

【2009年1月29日掲載】