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インデックス

平和堂 夏原平和社長

買い物支援拡充図る
夏原平和社長

 −今年の景気の見通しは。
 「良くなる材料が見えてこない。政治は安定せず、企業の業績は一部を除いて厳しいのではないか」

 −客数や客単価が下がっている。
 「客数は戻りつつある。価格競争には負けないようやっていく。単に安売りをするのではなく、環境や食育、スポーツ教室、親子劇場などを通じて平和堂ファンを増やし、トータルで選ばれる店を目指す。また、『おいしい』『便利』『新鮮』『きれい』といった付加価値の高い商品を提供することで単価を上げていきたい」

 −売上高の構成比で食料品が上がり、衣料品や住居関連品が下がっている。
 「リーマン・ショック以降、消費者は衣料や住居関連など不要不急の商品を買わなくなっており、落ち込みが激しい。衣料は85%ぐらいまで落ちた。食料品の構成比は今後も高まるだろう。今年は愛知や大阪に5店舗を出店するが、食料品を中心としたスーパーマーケットタイプが多くなる予定だ。既存店でも改装などで食料品売り場をしっかりとつくっていく」

 −成長戦略をどう描く。
 「食料品に力を入れる一方で、衣料品を中心に扱うファッションストアや、化粧品・住関連品を中心とするショップをつくるなど新しい試みで種まきをしてきた。いずれも客の反応はいい。既存店をそういった店舗に替えるなど芽が出た成果を広げていきたい」

 −お年寄りらへの買い物支援は。
 「昨年、ホーム・サポートサービスを彦根銀座店で始めた。会員からは『損してもやめないで』という声も寄せられ、社会的ニーズは高い。今年は新たに2カ所で行う計画で、現在、街を調査したり、行政の意見を聞いたりしている。買い物に簡単に行けない人たちは今後ますます増える。平和堂を育てていただいた恩返しの意味も込めて取り組みを推進する」

決断 「リーダー、最前線に」

 困難な時ほどトップが先頭に立つ、ということを心掛けている。
 2001年5月、約130店舗を展開していたコンビニエンスストア「スパー」を譲渡し、コンビニ事業から撤退した。加盟店による損害賠償請求や取引先からの苦情、譲渡条件の設定など不安材料が多かったが、担当の常務任せにせず、積極的に関与し、大きな損害を出すことなく解決できた。後ろから「頑張れ」と言うのではなく、リーダーは最前線に赴くことが大事だ。

【2011年1月18日掲載】