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インデックス

堀場製作所 堀場厚社長

利益率10%超体質に
堀場厚社長

 −2010年12月期最終四半期の業況は。
 「非常に厳しかった前年同期に比べれば、余裕を持った最終四半期だった。メーンの自動車産業は国内の投資がまだ戻ってきていない。半導体、LED(発光ダイオード)、太陽電池は夏から非常に好調だったが、ここにきて一服感がある。ただ、悲観的な先行き予想は出ていない。主要顧客も『今は調整局面にあるが、引き続き供給を』と求めている。11年も昨年と同じような状況が続く」

 −10年12月期は売上高1500億円などとする中長期経営計画の最終年度だった。
 「07年12月期に売上高1440億円、売上高営業利益率は10%以上となった。リーマン・ショックなどの影響で売上高はまだ当時の水準には戻っていないが、自動車や半導体が不調でも赤字に転落しない体質ができた。私としては満点。5事業のトップのうち3人は外国人で『人財』面でもグローバル化にも成功した。次の中長期計画では、10%以上の利益率をきっちり出していける体質にしたい」
 「売上高は1500億円以上を目指すがM&A(企業の合併・買収)でもっと増える可能性もある。全くタッチしていない分野に飛び込んでいくこともあり得るし、(既存分野でも堀場製にはない)販売やサービスのネットワークを持っている会社もありうる」

 −05年に買収したDTS(自動車計測機器)事業は赤字が続く。
 「電気自動車や燃料電池車は排ガスを出さないため、われわれにビジネスの機会はないが、DTSの買収でモーターやブレーキなど、自動車関連の検査装置を持つことになった。表向きは利益が上がっていないが、自動車関連部門を後押ししている」

 −昨年、京都商工会議所副会頭に就いた。
 「業界や地域への貢献は大事。京都で育ててもらった。社員には京都の大学の出身者も多い。貢献できることはすべきだと思っている」

決断 「筋通せば結束強く」

 自分の気持ちをなるべくストレートに伝えているし、公平に物事を判断しているつもりだ。文化が違う人の忠誠心を保つには「オープンアンドフェア」が大切だ。
 海外責任者になった約30年前、自分の利益で動く海外経営陣にかなり厳しく対応すると大半が辞めたが、私の元の同僚や年上の幹部は付いてきてくれた。筋を通せば必ず付いてくると経験した。その方が結束は強い。元経営陣は競合会社をつくったが圧勝した。

【2011年1月21日掲載】