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インデックス

滋賀銀行 大道良夫頭取

環境事業を積極提案
大道良夫頭取

 −今年の景況は。
 「昨年から横ばい。良くて、年末ぐらいに個人消費が若干回復するかもしれない。当行は与信コストが高止まっている。滋賀県は第2次産業の割合が全国平均の倍近い42%を占めるが、リーマン・ショック以後、製造業の業績が落ち込んだ。前倒しで引き当てており、下期は与信コストは下がるだろう。通期(連結)では50億円の純利益を予想している」

 −店舗網をどう生かす。
 「古くから広域銀行として営業しており、1都2府4県に広がる店舗網を生かし、顧客同士の連携を密にしていきたい。例えば、東海地区には名古屋と大垣に支店があり、最近は三重県四日市にも拠点を設けた。東海と京阪神の企業を結びつける提案ができる。ものづくりの技術と、素材をつくる技術を結びつけて新しいものをつくることも考えられる。大阪市では早い時期に、梅田支店内に間借りしている大阪北法人営業部を拠点化する」

 −資金需要をどう開拓するか。
 「昨年末に預金が4兆円を突破した。調達は順調だが、資金需要は極めて乏しい。国内市場は縮んでおり、新興国がターゲットになる。円高もあり、滋賀県内に工場を置く企業も生産拠点をアジアに移していく流れは続く。中小企業が新興国の需要に応えるビジネス展開が活発になり、それを資金面で支援したい」
 「同時に、新ビジネス創出へ知恵を絞り、融資先に提案したい。環境を軸にした事業への見直しなど、ビジネスモデルの転換を進める。企業ごとに必要なメニューを提案する」

 −他行との競争が激しくなる中、成長戦略は。
 「金利競争では互いが消耗する。きっちり努力し、お客さまの立場で提案するビジネスをしていかないと、銀行は生き残れない。知恵と親切心で勝負する」

決断 「解は現場にあり」

 入行以来、行是『自分にきびしく 人には親切 社会につくす』をよりどころにしている。頭取就任の打診を受けた時、自分に務まるか悩んだが、地域社会に恩返しができるなら、と決断した。
 就任後、1年3カ月かけて各部と全支店を回り、全行員と話した。感じたことは『解は現場にあり』だ。お客さまがいま何を求めているのか、営業店で日々接している行員が一番分かっている。地域の声を聞き、社会に尽くすことが銀行の成長につながる。

【2011年1月25日掲載】