京都新聞TOP > 経済特集アーカイブ > 京滋企業トップに聞く
インデックス

京都銀行 高崎秀夫頭取

店舗展開を点から線、面へ
高崎秀夫頭取
※高崎秀夫頭取の「崎」は山偏に「竒」

 −企業の資金需要が依然低迷している。
 「リーマン・ショックから少し改善に向かいだした時に、東日本大震災、原発事故、円高、タイの洪水と問題が起き、課題は積み残されたままだ。震災関連予算と復興需要、欧州の債務金融問題がどうなるかで、地元企業の業績も左右される。明るい材料はなく、金融業界にとってもさらに厳しくなる可能性がある」

 −事業融資や住宅ローンの返済猶予を促す中小企業金融円滑化法は3月末が期限で、政府は再延長する方針だが、影響はどうか。
 「地域金融機関は、法律があろうがなかろうが、コンサルタント機能を果たして、企業再生、再建を支援するスタンスは変わらない。円滑化法は企業に時間を与え、資金繰りを心配せずじっくりと思い切った再生の手が打てるメリットがある。われわれもこの法律に後押しされ、これまで以上により企業の立場でコンサルタント機能を発揮できる」

 −他府県などへの積極出店は今後も続けるのか。
 「投資体力からみて、中期経営計画(2011〜13年度)期間に15店、1年に5店なら出店に耐えられる。一方、老朽化や手狭な既設店舗の建て替えが今後出てくる。新設5店と、既存3店のペースだ。複数店舗が一つの地域にあることで、情報のキャッチボールができるメリットがある。チャンネル戦略として、点から線へ、線から面へと進めていきたい」

 −円高も背景に地場企業が海外展開に目を向ける中、海外事業にどう取り組むのか。
 「国内の店舗展開を優先していた分、他行に比べ少し後れを取っており、すぐにでも強化したい。春までに中国・大連で駐在員事務所開設の認可がおりるはずだ。次はタイだが、研修に行かせていた行員を洪水のため帰国させた。長い目でみればタイが重要だ」

 「取引先企業にはすでにタイ、ベトナムに進出し、次にマレーシアやインドという話をしているところもあり、後追いになっている。当面、香港の駐在員事務所と本部のアジアデスクの人員を増やし、体制を強化する」

【2012年1月13日掲載】