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看板条例で景観「改善」

京都市、効果検証へ初調査

市民、落ち着いた色好む

 京都市は、屋外看板の色や大きさを制限した市屋外広告物条例の効果を検証するため、市民に実施した初のアンケート結果をまとめた。規制前より規制後の景観の方が評価が高く、看板が小さかったり、色彩が落ち着いていたりしている方が京都の景観にふさわしいと市民が考えていることが明らかになった。

 アンケートは昨秋、住民基本台帳から無作為抽出した20歳以上の市民2千人に郵送し、871人が回答した。屋外広告物や通り沿いの看板の有無、文字看板の大きさや広告物の色彩が比較できる78枚の写真を見せ、京都の景観に「ふさわしい」(5点)から「ふさわしくない」(1点)まで5段階で採点してもらった。写真は実際の風景だけでなく、一部を加工したり、架空の看板を付けたりした写真も使用した。

 四条河原町南側の写真では、条例による規制前の建物看板が多数ある状態と、規制後に看板が撤去された状態を比較すると、撤去後の平均点は3・32点で、規制前より1・5ポイント高かった。四条大宮周辺のビルで、条例で禁止している屋上看板がある写真とない写真では、ない方が3・65点で1・03ポイント上回った。

 郊外の幹線道路沿いの店でも調査した。南区吉祥院では規制前の黄色の看板と規制後に白色に変わった看板を比較すると、白い方が平均点は高い。伏見区下鳥羽では店名が大きい看板と小さい看板では小さい方が上だった。

 また、店舗ののれんの色を赤と白で比べると、白の方が京都御苑(上京区)周辺では0・61ポイント、中京区大宮通押小路では0・7ポイント上回り、落ち着いた色の方が好まれる傾向がうかがえる。

 改正条例は、新景観政策の柱として2007年9月に施行された。市内全域で屋上看板設置や点滅式・可動式照明の使用を禁止し、地域の景観特性に応じて屋外広告物の面積、高さ、色彩を規制している。現在、市内の屋外広告物のうち約9割が条例の趣旨に沿った適正なものになっているという。

 市広告景観づくり推進室は「条例の趣旨が一定、市民に理解されていることが分かった。今後はアンケートを定期的に取ることも検討したい」としている。

【2016年08月14日掲載】