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区域指定が火種に

京都市対策審
 六月に施行された京都市路上喫煙禁止条例で、違反者に罰則を適用する区域を検討する「市路上喫煙等対策審議会」の初会合が十日、市内で開かれた。市が河原町通や四条通など五つの通りを区域とする諮問案を提示したが、委員からは「道路単位ではなく、エリアで指定しないと効果がない」「木屋町通や京都駅周辺がなぜ外れているのか」など、異論が相次いだ。区域指定は審議会の答申を踏まえて決定するだけに、計画の一部見直しを迫られる可能性も出てきた。

諮問案に異論続出 「エリア」こそ効果/京都駅なぜ除外 計画見直しも

 この日午前十時半から、下京区のぱるるプラザ京都で開かれた審議会。市担当者が、五月市議会で成立した禁止条例を説明したあと、八人の審議会委員に河原町通(御池−四条)、四条通(四条大橋−烏丸)、三条通(三条大橋−寺町)、寺町通(御池−四条)、新京極通(三条−四条)を過料徴収区域とするペーパーが配られた。
 「家族連れなどの通行量が多く、歩行者に危険が生じる道路を指定した」。市文化市民局の鹿島郁弘・市民生活部長はこう説明したが、五つの通りで違反者から二千円以下の過料を徴収するのは、子どものやけど防止が大きな理由付けになっている。条例では市域全域で路上喫煙の禁止を努力義務としたが、子どもの歩行が多い通りを選んだ。
 ところが、この案に委員から異論、反論が相次いだ。まず京都商店連盟選出の委員が「鴨川、御池通、四条通、烏丸通に囲まれたエリアをすべて禁止区域にしないと周囲の細街路にまで喫煙者が逃げてくる」と疑問を投げ掛け、「木屋町、蛸薬師、錦小路の各通りも追加すべきだ」と訴えた。
 また、市政協力委員連絡協議会の代表も「通りという線ではなく、面で規制すべきだ。吸い殻のポイ捨ても多く、京都のメーン道路として恥ずかしい」と、通りに囲まれたエリアで区域指定するよう見直しを求めた。
 市民公募委員の女性が「私も子どもも、たばこアレルギーに苦しんでいる。繁華街は避けることができるが、駅は必ず通らねばならない。なぜ京都駅が外れているのか」と迫るなど、予想以上の厳しい異論に、市担当者も「まだ、確定したわけではありません」と釈明に追われた。
 市は当初、同様の条例を定めた札幌や広島など他の政令指定都市で適用されている中心市街地のエリア指定を検討したが、過料を徴収する府警OBの嘱託職員が六人しか予定できず、パトロールに限界があるほか、「木屋町や蛸薬師通では酔っぱらい客とのトラブルで職員の安全が保障できない」などの事情から、エリア指定を見送った経過がある。
 審議会は次回、今月下旬に第二回目の会合を開き、区域指定に対する答申を行うことになっている。
 異論に対し鹿島・市民生活部長は「周辺の細街路の交通量調査を実施し、新たに指定が必要か考えたい。早急に検討する」と答えたが、条例施行規則で審議会の議事は多数決で決まる。疑問や注文を付けた委員は八人中四人と半数を占めたため、難航も予想される。

【2007年8月11日掲載】