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範囲拡大で“混乱”

路上喫煙 罰則適用「不公平」
路上喫煙を見回る京都市職員。府警OBと制服はほぼ同じだが、違反者から千円の過料は徴収できない(京都市中京区)

 京都市の路上喫煙禁止区域で、違反者への罰則適用に「不公平」との批判が上がっている。京都府警OBの属託職員は違反者から千円の過料を徴収しているが、市職員のパトロール隊は「口頭注意」にとどめているからだ。市は「経験ある警察OBでないと徴収は無理」というが、市関係者らから「違反者が混乱する恐れがあり、市職員も徴収すべきだ」との声が出ている。

 市は2008年6月から四条通など主要道路7・1キロで千円の過料徴収を始め、府警OB6人を採用。昨年7月に市街地全域(16・5キロ)に禁止区域を拡大した時、財政難で府警OBの増員が難しかったため、違法駐車の指導などを行うサービス事業推進室の市職員35人を路上喫煙の取り締まりに加えた。

 現在、府警OBと市職員は2〜3人の班に分かれ、別々に巡回している。府警OBは昨年度約2749人から徴収したが、市職員に徴収権は与えられず、違反者を約600人見つけたものの、注意しかできなかった。同推進室によると、職員は「千円とられることがあります」と注意するが、違反者から「今は払わなくて良いのか」と疑問の声が返ってくるという。

 市は4月から府警OBを3人増員し9人にしたが、禁止区域距離は1人平均1・8キロで政令市で最多、大阪市の6倍もある。来年2月から京都駅前と清水・祇園にも禁止区域を拡大する方針でさらに約11キロ増える。

 市は「経験ある府警OBでないと徴収はできないし、これ以上の増員も難しい。市職員の注意でも効果はある」というが、東京都千代田区は幹部職員150人が順番に巡回して徴収しており、同区は「警察OBと一緒に巡回すれば、トラブルはない」という。

 市の路上喫煙施策を議論する審議会委員の一人は「府警OBと職員がペアで回れば18人に増員できる。ノウハウがないなら研修すればよく、知恵とやる気がないだけでは」と話している。

【2011年7月26日掲載】