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弥次さん、喜多さんの銅像

京の街に興味津々
物珍しそうに辺りを眺める弥次さん(右)と喜多さんの銅像(京都市中京区)
 人の往来が絶えない三条大橋西側。低く垂れた桜の木陰に、江戸からはるばるやってきた二人連れの旅人がいる。弥次さんと喜多さん。十返舎一九の「東海道中膝栗毛(ひざくりげ)」の主人公だ。入洛して間もないのだろうか。興味深そうに辺りを眺めている。
 膝栗毛は、弥次郎兵衛と喜多八が東海道を通り、伊勢もうでに出る旅物語。大好評を博し、一八〇二(享和二)年から一八二二(文政五)年まで刊行が続いた。
 参宮後は京や大坂、四国などにも足を伸ばした。数々の失敗をするが、楽天的な二人は狂歌を交え笑い飛ばす。
 銅像は、三条小橋商店街振興組合が一九九四年に建立。隣には「道中安全祈願」などと記した立て札もある。大西弘太郎理事長は「三条大橋は東海道の西の起点で、江戸時代もにぎわっていた。弥次喜多像が、多くの人が歴史に興味をもつきっかけになれば」と語る。
 昔も今も、京の街は人々をひきつけてやまない。行き交う人を見ながら、今日も弥次さんと喜多さんは痛快な冗談を言い合っているのだろうか。