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「化粧水」の碑

小町ゆかりの名水
小野小町ゆかりの名水の歴史を伝える「化粧水」の碑(京都市下京区・四条通西洞院南東角)
 車やビジネスマンが行き交う四条通西洞院の東南角。コンビニエンスストアの建物の壁に寄り添うように「化粧水」と刻まれた石碑が建つ。
 平安時代の歌人で、絶世の美女といわれた小野小町ゆかりの名水の歴史を伝える。江戸時代の「都名所図会」には「化粧水は西洞院四条の南にあり。いにしえこの所に小野小町の別荘ありしなり」と記され、邸内にあった井戸水を小町が使ったことにちなみ化粧水と名付けられたという。
 石碑は高さ六十二センチ、幅二十三センチ、奥行き十九センチ。駒札によると、妙傳寺町内会が、地域の歴史を語り継ごうと、一九八六(昭和六十一)年に建立した。
 通りをはさんだところにある洋品店の店主(七八)は「戦時中はまだ井戸があって、防火用水として使われていた」と話す。小町と美の関係は切っても切れず、市内ではほかにも、美人になるという小町ゆかりの水の伝承や遺構は多い。通行人の女性会社員(二九)は「使うだけできれいになれる水があれば化粧品やエステなんていらないですよねぇ」と笑っていた。

【2007年6月26日掲載】