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六波羅第・探題跡の石碑

生徒に歴史を伝え
平氏や鎌倉幕府の歴史を伝える石碑(京都市東山区・洛東中)
 京都市東山区の東大路通と松原通の交差点を西に入った一帯は、平清盛坐像などで有名な六波羅蜜寺が残り、平氏にゆかりの深い土地だ。洛東中の正門を入って左手の花壇に建つ石碑も、この辺りに平安時代には平氏一門の邸宅が、鎌倉時代には幕府の六波羅探題があった歴史を今に伝える。
 石碑をよく見ると、半分の高さの位置でひび割れてつないだ跡がある。近所の住民の話では、元は洛東中の正門を出てすぐの道路脇に建っていたが、車に衝突されて割れ、校内に収められたという。だがさらに以前は西に約六十メートルの路地にあった。
 その路地に七十年近く暮らす古川和明さん(78)は「二十五年ほど前に石碑が新聞記事に紹介されて、観光客が路地を訪れるようになって困り、その後に校門を出た所に移した」と懐かしむ。
 石碑は高さ八十七センチ、幅と奥行き各十八センチ。一九一五(大正四)年に今出川千本の人が寄付したと彫られている。洛東中の野里基次教頭は「石碑は生徒に、身近にある歴史を伝えてくれる。これからも大事にしたい」と語る。

【2008年1月29日掲載】