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京都博覧会碑

近代の歩み伝える
市勧業館のそばにある京都博覧会の開催を伝える石碑(京都市左京区岡崎成勝寺町)
 「京都博覧会」の開催を伝える記念碑が、京都市左京区の市勧業館(みやこめっせ)駐車場入り口近くにひっそりとたたずんでいる。
 京都博覧協会史略などによると、京都博覧会は一八七一年、東京遷都で衰退していた京都の勢いを取り戻そうと、西本願寺で初めて開催された。日本の武具や古文書、陶器のほか、欧州の汽車模型や石油ランプも展示されたという。
 翌年には府と京の有力商人たちが京都博覧協会の前身である「京都博覧会社」を設立。市内の数カ所の寺を会場に博覧会を開いた。盛況のため、会期を延長したという。
 その後は京都御苑などでも開かれ、八〇年には常設の展示会場が御苑に造られた。記念碑は完成を記念して御苑内に設置され、その後、博覧会の会場の移動に合わせて岡崎に移設された。現在の場所には市勧業館の改築に伴って移ったという。
 記念碑は高さ約三・六メートル、幅約一・二メートル。裏には博覧会開催に携わった人たちの名前が刻まれている。近代の京都の歩みを伝える証は、観光客や伝統産業の関係者でにぎわう現在の市勧業館を見守っているように思える。

【2008年2月5日掲載】