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北垣国道銅像

疏水建設に尽力
琵琶湖疏水のほとりにたつ北垣国道像。疏水の水は現在も市民生活に欠かせない(京都市左京区聖護院蓮華蔵町)
 琵琶湖疏水を冷泉通に沿って進むと鴨川へ出る手前に、京都市上下水道局の疏水事務所がある。その一角に、第三代京都府知事・北垣国道の銅像が建つ。自ら建設に力を尽くした疏水の姿を見守るかのようだ。
 一八八一−九二年の知事在任中、疏水建設や京都商工会議所の創設など数々の功績をあげた。琵琶湖疏水は、東京遷都で衰退していた京都を再生するため、琵琶湖の水を産業振興に生かそうと考えた。一八八五年に着工、九〇年に完成した。
 その功績をたたえて、一九〇二(明治三十五)年、銅像が建立された。だが、第二次世界大戦中の金属供出により撤去され、台座だけが残ったという。一九九〇年、琵琶湖疏水竣(しゅん)工百周年の記念事業の一つとして、台座の上に再建された。
 銅像は冷泉通から疏水をはさんで見える。近づけないため、表情は今ひとつ分からない。京都へ観光に来た茨城県常総市の玉置恵介さん(六四)は「大きすぎる銅像よりも、奥ゆかしくていいと思います」と、銅像について説明する古びた看板を熱心に読んでいた。