京都新聞TOP > 観光アーカイブ > 門前の名物
インデックス

木の芽煮(きのめだき)

鞍馬寺
 鞍馬寺の門前の名物となっている「木の芽煮」は写真のとおり昆布の佃煮をおよそ2ミリ角に刻んだもので、一緒に炊き込まれた山椒の実と葉の香りが食欲をそそり、ごはんのおかずに持って来いというもの。

 製造しているのは鞍馬では5軒、大手の「くらま辻井」、「京くらま林」はデパートや通販でも入手できる。一方店の奥で作って店頭で販売するという昔ながらの小規模な店は創業明治16年という「廣庭商店」と「渡辺木の芽煮本舗」、農林大臣賞を受賞した「藤村屋」で、3軒が仲良く門前に軒を並べている。

 平安初期に鞍馬寺が創建され門前町として発展した鞍馬は炭や薪、木材などの集積地ということから産業も発展した。鞍馬街道は京と若狭を結ぶ鯖街道の一つとしても往来が盛んで、若狭から鯖と一緒に昆布が運ばれ、鞍馬特産の山椒と出合い木の芽煮が生まれた。

 木の芽煮の特徴は刻んだ姿にあるが、なぜ刻まれたのかははっきりしない。4代目の廣庭商店の女将から聞いた話では、往来が多くあるということは旅籠(はたご)も多く、旅や山仕事での弁当の需要があった。そこで、おにぎりに入れやすくするために刻んだという。

 製法と味は各店で異なるが、昆布と山椒と醤油と砂糖が主な原材料で、できたものが刻んだ昆布の佃煮、というところは皆同じだ。自分のお気に入りを探してみるのもおもしろい。木の芽煮の他、蕗や松茸、しめじや椎茸をいれたものもある。

お店情報

廣庭(ひろにわ)商店
営業時間 am9-pm5(日没) 無休
住所 〒601-1111 京都市左京区鞍馬本町239
電話075-741-2027
URL http://www.hironiwa.co.jp/