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[北1系統]北大路バスターミナル−玄啄

街道筋、狭さも情緒
べんがら格子の農家が点在する千本通(京都市北区)
 北大路バスターミナルを起点、終点とする「一方循環」型の路線。佛教大学前で下車し、千本通りを歩いて上った。べんがら塗りの格子窓を構える農家が点在し、風情がある。
 かつて丹波街道を通じて府北部と行き来する人や物資が集まる地として栄えていたこともあり、「昭和初期からバスが走っていた。中心部から離れているわりに便利です」と、千本通沿いで造りしょうゆ屋を営む松野傳吉さん(六九)。
 鷹峯源光庵前から再度乗車し、北大路バスターミナルへ向かう。学生や高齢者など幅広い年齢層の乗客を乗せた車両は約五百メートルにわたって続く坂道を、エンジンブレーキを多用して下って行く。
 ふいにフロントガラスの左側に電柱がぐぐっーと接近した。釈迦(しゃか)谷口停を過ぎたあたり。対向するタクシーがすぐ横を行き過ぎる。「道幅が狭くて離合に気を使う路線の一つ。注意して見ると、市バスの草色の塗料が付いている電柱もあるはず」と乗務経験のある職員が明かす。坂を下り切ると、車内のどこかから、ため息が聞こえた。

 【メモ】 主な経路は北大路バスターミナル〜上堀川〜紫野泉堂町〜佛教大学前〜鷹峯源光庵前〜玄啄下〜紫野泉堂町〜上堀川〜北大路バスターミナル。営業距離9キロ。平日運行回数54.5回。1日の乗客数は約1800人(2002年度市交通局調べ)。