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[1系統]西賀茂車庫前―出町柳駅前

心を洗濯、洛北ルート
静けさ漂う正伝寺の庭園。天気が良ければ比叡山を望める(京都市北区)
 大文字山を背に出町柳駅前を出発し、河合橋を渡って北上する。下鴨本通に沿って、右手には下鴨神社の糺ノ森の深い緑がしばらく続く。
 市交通局は「なぜ『1』か分からない」としているが、市バス運行が始まった一九二八(昭和三)年からあり、七条通から東寺(南区)方面を結んでいた。四一年に北へ移り、二〇〇一年に今の路線となったという。
 北大路通に入ると乗客が増える。買い物袋を提げた主婦やお年寄り。北大路バスターミナルで大勢、降りては乗る。生活の足になっている。
 バスは千本通を上がり、北山通を経て再び北上する。終点の一つ前の神光院前で降り、北西へ十五分ほど歩くと、臨済宗の正伝寺へ着いた。
 比叡山を借景にした庭園を眺めた。白砂の中に浮かぶサツキの植え込みは雲海から頭を出した山のよう。山崎伝宗住職(五七)から「見た通りのことを感じ取ってください」と勧められた。
 洗われた心で、西賀茂車庫前まで歩いた。途中、大きく実ったナスの畑があった。のどかな風景が、まだ残っている。

 【メモ】 主な経路は西賀茂車庫前〜山ノ前町〜仏教大前〜千本北大路〜北大路バスターミナル〜洛北高前〜新葵橋〜葵橋西詰〜河原町今出川〜出町柳駅前。営業距離往路8.4キロ、復路8.0キロ。平日運行回数63回。1日の乗客数は約4100人(2003年度市交通局調べ)