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[78系統]京都駅前−久世工業団地前

歴史ロマン求め西へ
静かな厳嶌神社の境内。地元の人が時々、自転車で走り抜けたり、犬を散歩させる(京都市南区)
 平日の午後、JR京都駅前(下京区)を定刻通りに出発。八条口を埋めたタクシーや送迎バスを横目に繁華街を離れ、九条通を一路、西へ進む。
 東寺周辺は洋服や青果などを軒先に並べた商店が続く。目を凝らすと、空海の身代わりに背中で矢を受けたと伝えられる矢取地蔵の小堂(南区唐橋羅城門町)が立つ。
 西大路九条の交差点を越えると、国道171号沿いは自動車販売店や飲食店、工場が続く。久世橋周辺は視界がぐっと広がり、気分も軽くなる。久世工業団地を抜け、171号を北へ向かう。
 下久世で下車し、シイやクヌギの大木に囲まれた厳嶌神社(久世中久町)の参道を歩く。スサノオノミコトゆかりの三姫神がまつられる。立て札には「水上交通に縁の深い女神がここに鎮座するのか、解釈は難しい」などと記されていた。
 五分で桂川に着く。新幹線高架沿いに綾戸國中神社(久世上久世町)の雑木林が見える。祇園祭で稚児が運ぶ御神体「駒形」は、スサノオノミコトの愛馬の頭とも。歴史ロマンを感じつつ、再び久世橋西詰で乗車した。

 【メモ】 主な経路はJR京都駅前〜大石橋〜羅城門前〜西大路九条〜久世橋西詰〜久世工業団地前〜久世殿城町。営業距離は往路8・4キロ、復路9・3キロ。平日運行回数は25本、1日の平均乗客数は845人。(2004年度市交通局調べ)