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[207系統]九条車庫前−四条大宮

ビルの谷間に東山眺望
島原の入口「島原大門」。門をくぐれば古い街並みが広がり、観光客も多い(京都市下京区)
 さわやかな青空が広がった日曜日の朝。観光客に混じり、四条大宮から乗車した。混雑する四条通を抜け、東大路通を南に進む。ビルの谷間に見える東山は、深緑や黄緑、赤茶色の木々が、さながらパッチワークのような美しさだ。
 清水道、五条坂を過ぎると、東山七条に着く。近くの京都女子学園へ続く坂道は「女坂」と呼ばれ、平日の通学時間帯は幼児から大学生まで女性たちで埋まり、華やいだ空気に包まれる。
 九条車庫前で、乗務員交代のため、しばらく停車した。「きょうは混んでいますか」「ちょっとね。よろしくお願いします」。プロの何気ない会話を聞けるのも、車庫前を通る路線ならでは。
 「島原口」のアナウンスを聞き、途中下車した。花屋町通をまっすぐ西へ歩くと、島原大門に着く。かつては置屋が約五十軒、揚屋が約二十軒あったといい、花街として栄えた。
 ゆっくりと空気が流れる古くからの街並みを散策していると、華やかな太夫の姿が見えるような気がした。

 【メモ】 主な経路は九条車庫前〜東福寺〜東山七条〜祇園〜四条大宮〜島原口〜九条車庫前。営業距離10・1キロ。平日運行回数176回。一日平均乗車数9426人(2004年度市交通局調べ)