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京都検定“必勝法”を探る

テキスト熟読が重要
京都観光文化を考える会・都草が11月初めに開いた京都検定1級の模擬試験には、合格目指して関東から訪れる人もいたという(京都市下京区、ひと・まち交流館京都)

 京都の文化や歴史に関する知識を問う「京都・観光文化検定試験(京都検定)」の受験日(12月11日)まで1カ月を切った。試験は8回目。「今年こそは」と臨む受験者も多いはずだ。過去の合格者に終盤の追い込みに役立つ勉強法や受験のコツを聞いた。

 京都検定は、京都の歴史や伝統に詳しい「京都通」や観光担い手の育成を狙いに、2004年に始まった。2、3級は4択問題で、難関の1級は記述試験になる。合格には相応の勉強が必要だ。

 検定合格者でつくるNPO法人「京都観光文化を考える会・都草」は、毎年の問題を分析し、模擬試験を実施している。

 高橋克仁副理事長(62)の、2、3級受験者へのアドバイスは「これから1カ月間、とにかく公式テキストを読み込むこと」だという。問題の多くはテキストから出される。「」でくくられた言葉は特に出題率が高い。テキストを読み込んだ後は、索引に掲載されているような重要な言葉や項目について説明できるように勉強を繰り返す。

小論文、漢字で正確に

 記述式の1級では「四択問題と違って、答えを書くのであやふやはだめ。正しい漢字を覚えることが必須」という。苦手な人が多い小論文にもポイントがある。「きれいな文がベストだが、それよりも、小論文に入れることが必要な五つのキーワードを確実に漢字で書くことが重要。下書きの時間はないため、直接書くのがよく、見直す時間もあまりない」

 また、テキスト外の時事問題の出題も定例となっている。昨年は開館50周年の京都会館の設計者前川國男や完成120周年の琵琶湖疏水などの出題があった。「大河ドラマに決まった平清盛や新島襄の妻八重の関連や今年の出来事を押さえておいたほうがいい」と指摘する。

 検定の勉強を通してさまざまな知識が身につくと、京都のまちを歩く楽しさも増す。都草の坂本孝志理事長(66)は「検定に受かったらおしまいではなく、受かってからも大事。観光案内や美化活動など、京都のために活躍できるようになることに検定の本来の意義がある。ぜひ勉強して合格を目指してほしい」と話している。

関連ソフト、講座も増える

京都検定の問題をクイズ形式で出題するアプリ「ザ・京都検定」の画面

 京都検定も第8回となり、過去問題集や解説本など関連本が多く販売されている。関連ソフトや講座なども増えてきた。

 出版業のリーフ・パブリケーションズ(中京区)は、昨年10月にiPhone(アイフォーン)向けアプリ「ザ・京都検定」の配信を始めた。2、3級レベルのオリジナル問題をクイズ形式で出題する。無料版と有料版を合わせ、これまでに約1万2千件のダウンロードがあった。「検定前の確認に利用する人が多い」(リーフ)という。

 検定を主催する京都商工会議所の受験者向け講座も人気だ。座学のほかに講師とまちを散策する講座も開いている。京商の京都検定ホームページではブログや1級合格者の投稿記事などが参考になる。民間企業や団体が主催する講座もあり、試験直前の利用が多いという。

1級合格者からアドバイス

カルチャーセンター講師の長尾美保子さん(66)
 第3回の京都検定で1級に合格しました。テキストが重要で、後半部分の観光や自然の分野が意外に多く出てきた印象があります。勉強法は気になることをノートにまとめて知識を整理しておくこと。時事問題は、法然や親鸞の遠忌など今年の出来事をおさらいしておくとよいでしょう。

 今はJEUGIAカルチャーKYOTO(下京区)で京都検定の講師をしています。奈良まほろば検定にも合格しましたが、京都と奈良を比較して勉強するのは楽しく、京都をより深く知りたい気持ちになりました。

ヤサカ観光バス運輸部ガイド課の川崎しおりさん(48)
 第1回京都検定で2級に通り、第2回の1級は落ちましたが、第3回で合格しました。2級はテキスト中心の勉強。1級は過去問題集の2、3級の問題を、解答を選ぶのではなく書いて答えるようにしました。

 苦手な分野の近代建築は専門の本を買って覚えました。試験の1カ月前の勉強時間は1日3時間ぐらい。最後の1週間はとにかくテキストを読みました。

 1級合格は、バスガイドへ観光案内を指導するのに役立っており、教え子には積極的に検定に挑戦してもらっています。

【2011年11月16日掲載】