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(1)着見台からの眺め

朝日に映える城下を一望に
三十五万石の展望。400年の時の流れを超えて、城下町と城が白み始めた。
 はるか東に墨絵のように連なる鈴鹿の山並みが白み始め、頂から朝日が差した。戦国の武将石田三成が居城を築いた佐和山のどっしりとしたシルエットが浮かび上がり、眼下には櫓(やぐら)や堀、庭園が広がっている。振り返ると、天守閣の屋根を飾る金箔(きんぱく)がまばゆく輝き、白壁が淡いオレンジ色に染まっていた。
 本丸の東端に突き出したような着見台(つきみだい)からの眺めは、晴れた日の朝がひときわ美しい。城の観覧時間(有料)は午前八時半からだが、散歩や体操などで城山に登る市民のために、表門など三カ所の通用口は午前六時ごろに開く。
 「月見台」と表記されることも多いが、「着見台」が正しい。本丸防御の目的で二層の櫓が築かれたが、平和な世が続くにつれ、表門に近づく行列の到着を高い位置から遠望する役割に変わっていった。
 着見台の石垣の高さを実感するには、天秤(てんびん)櫓裏にあるトイレの奥へと小道をさらに進むと、真下にたどり着く。重厚に組まれた石積みを見上げると、そそり立つ迫力に圧倒される。
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 国宝・彦根城築城四百年祭が二十一日から十一月二十五日まで開かれる。城と城下町を記者がくまなく巡り、観光ガイドとは別の角度から、目にしたり感じた魅力に光をあてる。
【2007年3月6日掲載】