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(14)廊下橋の修理

見た目は簡単 実は熟練の技
老朽化した橋げたの敷き板を取り替える作業は2日がかりで行われた
 天秤櫓(てんびんやぐら)の正面にかかる廊下橋の修理が先週、行われた。長さ十六メートル、幅五メートルの橋げたに敷き詰められた百五十枚近くの板のうち、八枚だけを取り換える作業は簡単そうに見える。実は熟練した職人四人が丸二日かかるほど手間と技術を要する。
 厚さ五・六センチと二・四センチの板が二重構造で複雑に重なり合いながら、太鼓橋のようにゆるやかな曲面を描いて敷かれている。同じサイズ、形状の板はないため、新材の一枚ごとにノコギリやノミで丹念に成型する。旧材を取り外した跡にパズルをはめ込むように、真新しい板をぴたりと敷き詰めた。腐敗しにくいよう、ヒバとヒノキが用いられている。
 廊下橋は四百年前の築城時、敵の侵入を阻むために切り落とすことを想定していた。平和な世が続いた幕末期には、橋全体を覆うように屋根が設けられた。
 欄干から下をのぞき込むと、十一メートル下の堀切の底を歩く人が小さく見える。東を見渡せば、佐和山や鈴鹿の山並みが遠望できる。琵琶湖から吹き寄せる、さわやかな風が心地よい。
【2007年6月5日掲載】