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(17)鉄砲隊の演武

「井伊の赤備え」戦術忠実に再現
「赤備え」姿の彦根鉄砲隊。ごう音は、佐和山まで響く
 彦根城表門の芝土居に、甲胄(かっちゅう)や旗指物(さしもの)を赤色で統一し、銃を構えた八人が整列した。「放て!」の声とともに力強い音が響き、煙が立ち込めた。  彦根青年会議所青年部の古式銃研究会「彦根鉄砲隊」は、十一月二十五日までの国宝・彦根城築城四百年祭の期間中、月に一−二回、練習を兼ねて演武を披露している。  「井伊の赤備え」と呼ばれた軍団は、徳川四天王の中でも最強の戦闘力を誇り、砲術の第一人者を彦根藩に招いて技術を磨いた。大坂冬の陣(一六一四年)では遠距離から天守閣を砲撃し、籠城(ろうじょう)する豊臣方を震えあがらせた逸話は名高い。幕末に至るまで西洋から最新の技術書や図面を取り寄せ、研究した。  彦根鉄砲隊は、江戸や戦国期につくられた銃に火薬の実物を詰めている。玉ごめ、火縄の装着、火ぶたを切る所作に始まり、一斉射撃や「つるべ撃ち」などの戦術まで忠実に再現する。彦根城で撃った音は、一キロ以上離れた佐和山の山頂まで響くという。七月七日午前十時と十一時にも演武を披露する。