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(18)城とキャンパス

風情の漂う構内「士魂商才」伝え
中堀沿いに広がる滋賀大経済学部のキャンパス。旧彦根高商では「士魂商才」の精神を重んじた
 国宝・彦根城築城四百年祭の一環として、十三代彦根藩主で大老の井伊直弼の業績を考える「開国カンファレンス」行事が滋賀大経済学部で六月に開かれた。会場となった講堂は重厚な西洋建築で、窓から見える天守閣や堀の風情を多くの市民が楽しんだ。行事の最中には城内から時報の鐘が響いた。
 多くの大学が郊外に移転するなか、旧城郭内にあるキャンパスは珍しい。滋賀大産業共同研究センターの山崎一眞教授は、城と城下町、大学を結んだルートを散策する「キャンパスツーリズム」を提唱している。前身の旧彦根高商の建学理念「士魂商才」には、直弼のような武家の教養と近江商人の社会性が込められている、という。
 緑豊かな構内は、近江商人研究の企画展が開かれる史料館やNPO法人(特定非営利活動法人)彦根景観フォーラムの活動拠点にもなっている洋館「陵水(りょうすい)館」など見どころも多い。西の丸三重櫓(やぐら)の美しい姿が見える大学会館前では、六日夕方に「七夕祭」が開かれる。学生たちは来場を呼び掛けている。
【2007年7月3日掲載】