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(24)腰巻・鉢巻石垣

芝土居の斜面に独特の風情見せ
屋形船から石垣の風情を間近に眺めることができる
 高い石垣を誇った西国大名の城と異なり、幕府直轄の天下普請で築かれた彦根城の石垣は、江戸城(現在の皇居)と同じ構造が取り入れられた。下から上まで石を積み上げるのでなく、中間部分には芝土居の斜面を築いている。下部は「腰巻石垣」、上部は「鉢巻石垣」と呼ばれる。ゆるやかなカーブを描いた緑の芝土居が内堀の水面に映える様子は、独特の景観美を見せている。
 国宝・彦根城築城四百年祭に合わせ、NPO法人(特定非営利活動法人)が三月から内堀で有料運航している屋形船は、「石垣の風情を間近に見ることができる」と観光客や市民に好評だ。
 玄宮園前を発着場とする約五十分間のコースは、表門橋や京橋の橋げたの下をくぐり、米蔵の水門や登り石垣、山崎御門など城の構造上の見どころは多い。はるか頭上に天守閣や西の丸三重櫓(やぐら)がそびえる。手を伸ばせば届きそうな位置でハクチョウやコクチョウが浮かび、カメが心地よさそうに日差しを浴びる。
 水面を吹き抜けるさわやかな風を受けながら、藩主の船遊びの気分を味わうことができる。
【2007年8月21日掲載】