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江戸期の風情鮮やかに

彦根屏風修復 28日から公開
保存修理が完了し、本来の屏風によみがえった国宝「彦根屏風」(彦根城博物館)
 近世風俗図の代表作とされる国宝「彦根屏風(びょうぶ)」は、約一年半の保存修理が完了し、よみがえった。国宝・彦根城築城四百年祭の一環として二十八日から、彦根市金亀町の彦根城博物館で公開される。
 彦根屏風は遊里に集う人々を題材に、衣服の質感や毛髪の生え際まで精巧に表現し、江戸期の寛永年間当時の先端風俗を伝えている。作者は判明していない。明治以降は六枚に切り離されていた。彦根藩主だった井伊家が代々所蔵していたが、一九九七年に彦根市が取得した。前回の修理から百年以上たち、金箔(きんぱく)や絵の具の傷みが激しいため市が文化庁と協議、昨年五月から約八百五十万円かけて修理していた。
 本来の形通りの屏風(縦〇・九メートル、横二・七メートル)に仕立てられ、金箔などのはく落を止め、裏打ち紙を新調して補強した。同館は「屏風の形に戻したことで、人物配置など計算し尽くされた構図が鮮明になり、魅力がいっそう味わえるようになった」という。
 特別企画展「よみがえった国宝・彦根屏風と湖東焼の精華」は十月二十六日まで開かれる。
【2007年9月14日掲載】