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世界遺産から半径5百メートル規制

市内14カ所の社寺からの眺望や借景を保全する
 京都市の桝本頼兼市長は21日の市議会一般質問で、市内に14カ所ある世界遺産の社寺からの眺望や借景を保全するため、来年度施行を目指す新条例に、社寺を中心とする半径500メートルエリアに新たに建築物の高さとデザインの規制を盛り込む方針を明らかにした。世界遺産の周辺エリアに眺望保全の規制を導入するのは、国内の自治体で初めてという。
 新条例は、市の「時を超え光り輝く京都の景観づくり審議会」答申を受けて制定する。答申では、世界遺産を含む市内三十八カ所の「視点場」を設け、眺望を保全するよう求めている。
 市は新条例案を来年二月市議会に提案することを目指しており、桝本市長は「世界遺産周辺に新たに五百メートル区域を設定し、その区域内の建物が世界遺産からの眺望や借景に支障を来さないよう一体的に規制したい」と答弁した。
 清水寺や二条城、金閣寺など十四社寺は世界遺産に登録され、すでに、美観地区や風致地区指定で高さやデザインの基準があるが、特定の場所「視点場」からの眺望を想定した規制はない。半径五百メートルエリアは、既存の規制では眺めを確保できないケースも想定されるため設定する。
 また桝本市長は、市街地の高さ規制を見直す一方で優れたデザインの建築物に対し一定の高さを超える設計を認める特例措置について、審査に当たる第三者機関を設置するほか、新たな基準で既存不適格となる建築物の建て替えを促進するため、市独自の助成制度を創設する考えも示した。
 市はこれらの新たな景観施策を二十七日に公表。説明会も開き、市民の意見を約一カ月間募る。
【2006年11月22日掲載】