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目立つ反対 賛否の渦

『地価は上がる』説明の根拠不十分
 建築物の高さやデザイン規制を強化する京都市の新景観政策に対し、不動産関係など関連業界から反対の声が相次ぐ中、都心部のマンション住民グループも22日、市に規制反対の意見書を提出した。一方、西京区の住民団体が規制賛成の立場から同日、新基準の高さ規制をさらに強めるよう求める要望書を出すなど、新景観政策をめぐる論争が熱を帯びてきた。
 「都心部の高さ規制強化は問題」として、中京区のマンション住民や事業者らが二十一日に「暮らしやすい京都の住環境を考える会」(中田英二会長)を結成。翌二十二日、市に対し「規制による不動産の価値低下の影響について市は検討した形跡がなく、補償がないまま規制を先行するのは大いに問題」などと七項目の問題点を挙げ、見直しを求める意見書を提出した。
 同会メンバーの白浜徹朗弁護士は「規制強化は経済政策。市が『地価は上がる』と説明する根拠がまったく分からない」と批判する。すでに、府宅地建物取引業協会などの関連団体から「異論」が出ているが、住民サイドからも反発の声が上がった。
 一方、西京区の阪急桂駅東側地域の住民でつくる「桂東地区の歴史的遺産と建物の高さを考える会」は、同地区の高さ規制を新基準の十五メートルから、さらに引き下げて十メートルとするよう要請した。
 同地区には千二百年の歴史を持つ社寺などがあり、「良好な住環境保持のため」として規制強化を求め、「新住民が眺望の権利を取得する不合理は容認できない」とマンション建設そのものを拒否している。
 同会代表の平野安彦さん、加藤修さんは「新規制は要望に応える第一歩だが、さらに地域の要望を加味してほしい」と話した。要望書を受け取った大島仁・都市計画局長は「いろんな議論が出ているが、景観が公共の財産であるという基本を忘れず、説明していきたい」と答えた。
【2006年12月23日掲載】