京都新聞TOP > 政治・社会アーカイブ > 京都市新景観条例
インデックス

撤回求めNPO法人

住民グループ「市民の同意ない」
 建築物の高さ規制強化など京都市が来年度から導入する方針の新景観政策に対し、撤回を求めている都心部のマンション住民らのグループが、NPO法人(特定非営利活動法人)の設立を決め、二十八日、京都府に認証を申請した。同日締め切った市の意見募集では、規制を早く実現するよう求める意見なども出ており、古都の景観論争が熱を帯びてきた。
 申請したのは「暮らしやすい京都の住環境を考える会」(中田英二理事長)。今年八月、マンション所有者や住民らで結成した「田の字規制を考える市民の会」が母体で、新景観政策は市民の同意がなく性急すぎると指摘し、規制で資産価値が下がるので補償が必要と主張してきた。
 法人化は、来年の二月市議会で条例案の審議など規制導入に向けた手続きが進む前に、組織の態勢を整えて反対の動きを広める狙い。今後は市内全域の活性化をテーマに取り組み、シンポジウムなどを計画している。
 副理事長の白浜徹朗弁護士は「影響を受ける人は市内全域にたくさんいるはず。住民の意見を中心に問題点を訴えていく」と話している。
 一方、マンション管理組合でつくるNPO法人「京滋マンション管理対策協議会」(清水雅夫代表幹事)が同日、市に提出した意見書では、政策に基本的に賛成したうえで、マンションの建て替え問題については、資金の確保や合意形成の難しさがあり、景観政策に絡めるのは「非現実的な議論」と指摘。「マンションと地域の実情を踏まえた住宅政策の立案を希望する」としている。
 市が十一月下旬から行った意見募集には同日までに四百五十通以上の意見が寄せられた。不動産や広告業界からは強い反対がある一方、まちづくりに取り組む市民団体や建築士の団体などからは「速やかな実現を」と賛成の声もあった。市都市計画局は「意見を整理して、一月中旬に市の考え方を示したい」としている。
【2006年12月29日掲載】