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路線価が上昇

京の中心部に希少感高まる
新景観条例の影響でマンションの駆け込み需要が目立つ京都市中心部(京都市中京区烏丸通三条付近)
 1日公表された2007年分の京都府内最高路線価は、京都市内中心部で上昇が続いただけでなく、伏見や宇治などにもプラス基調が波及したことを裏付けた。9月に施行される京都市の新景観条例の影響で、市内中心部の物件の希少感が高まり価格が上昇、郊外へシフトし始めたのが一因とみられている。
 不動産経済研究所大阪事務所のマンション市場動向調査によると、2007年上期(1−6月)の京都市部のマンション販売戸数は、1024戸で前年同期の倍になった。契約率も6月には91・4%で近畿圏平均の70・8%を大きく上回った。
 新景観条例が施行されると、市内中心部の一部では高さ規制が31メートルから15メートルになり、5階建て程度の物件しか建てられなくなる。このため、規制を受ける前に眺望の良い物件を販売、購入してしまう「駆け込み契約」が目立つという。
 需要増から価格は上昇している。上期の京都市部マンション平均価格は、近畿圏で最も高い3713万円、1平方メートル当たり55万円で、市内中心部では同60−70万円と高騰。利上げも取りざたされており「先高観が消費者をあおり、当分価格高騰は続く」(同研究所)という。
 ただ、高さ規制強化は新築物件の収益性低下に直結する。建築不動産のSEED(京都市山科区)によれば「中心部では新景観条例の影響が色濃く出て、新たな不動産の動きは止まっている状態」(不動産担当者)といい、先行きは不透明だ。
 そこで注目を集め始めているのが、伏見区や山科区などの市周辺部。この地域は、中心部へのアクセスが良く、マンションはまだ1平方メートル当たり40−45万円前後で、割安感が強い。最高路線価も伏見では記録の残る1997年分以降初めて上昇に転じた。
 足の便の良さからJR草津駅周辺など滋賀県も人気が高まっている。最高路線価は大津で前年比14・3%、草津で13・3%とそれぞれ大きく伸びており、「今後、市内中心部から周辺部へ物件のシフトが進む」(SEED)としている。
【2007年8月2日掲載】