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新景観政策スタート

高さ、デザイン規制強化
 歴史的な京都の町並みを保全するため、市街地のほぼ全域で建築物の高さやデザイン規制を強化する京都市の「新景観政策」が一日、施行される。高さ規制を現行基準より一ランク引き下げるほか、和風の住宅デザイン基準も新たに導入し、屋上の広告看板を全面禁止するなど屋外広告物の規制も強める。大都市で全市的に景観規制を強化する前例のない取り組みがスタートする。
 高さ規制は市街地の約三割で強化する。従来の五段階規制を六段階に再編し、最も高い四十五メートルを三十一メートルに引き下げ、市中心部の幹線道路沿いの「田の字地区」などで適用。ビルやマンションなど最高でも十階程度に抑える。
 デザイン基準の見直しでは「美観地区」「建造物修景地区」など従来の一種から五種の段階別規制を撤廃し、新たに「歴史遺産型」「岸辺型」など十二の類型を設けた上で、七十六の地域別に細かく再編、拡大するほか、山ろく部などで自然との調和を求める「風致地区」も範囲を広げる。
 また、鴨川河川敷からの五山送り火の眺めなど三十八カ所の視点場を設定し、眺望を阻害する場合、建築物の高さやデザインも規制する。屋外広告は屋上設置と点滅照明による装飾を禁止するほか、面積の縮小や設置場所の高さ引き下げなどの基準も見直す。
 市は一日以降に着工・設置する建築物、屋外広告に新規制を適用し、今後、既存の建築物を建て替える場合は地域によって認定が必要になる。旧基準の屋外広告は最長でも七年後には撤去しなければならない。
 今年三月の市議会で関連条例が成立して以降、市は景観部門の職員を増強し、専門家から政策への助言を受ける仕組みも整えた。
 新たに創設した分譲マンションや京町家の耐震診断と改修を促す制度は三日に受け付けを開始し、新政策が本格的に動きだす。