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京の中心部 基準地価上昇

マンション用地 下落の見方も
建築物の高さ規制が強化され、地価への影響が注目される京都市中心部(中京区)
 京都府が十九日発表した基準地価(七月一日現在)で、古都の景観を保全するため建物の高さ規制を強化する「新景観政策」が九月から施行された京都市中心部は、上昇傾向を維持した。新政策が景気回復に水を差すとの反発がある中、府は「影響は顕在化していない」との見解を示している。一方、規制強化を受けてマンション用地が値下がり出したとする不動産業者もおり、今後の動向は不透明だ。
 新政策では、特に烏丸通や四条通などで囲まれる市中心部「田の字地区」で高さ規制が最高四十五メートルから三十一メートルに引き下げられるなど、高層建築用地への影響が注目されている。
 基準地価では、田の字地区がある中京区の商業地上昇率が16・3%、下京区も14・6%と前年より3ポイント減だが、二けたの伸びを維持。府地価調査代表幹事の百合口賢次氏(不動産鑑定士)は「ここ三年くらい地価は上昇してきたので高値警戒感は出ている」との見方を示し、新政策の影響は「まだデータが少なく分からない」とした。
 一方、現場で土地取引に携わる不動産業者の感触は異なる。下京区の業者は「最近、マンション適地の地価が下がってきた」と明かし、「土地利用率が低下する新政策の影響だ」とみる。別の同区の業者も「高さだけでなく外観も規制が強化され、地価は住宅地も含めて下がるだろう」とし、「今は様子見の状況。落ち着くには一、二年かかると思う」と分析する。
 また、規制導入後は建てられない高さの既存マンションは希少価値が高まるとの見方もあったが、「将来、同規模に建て替えられないためか、すでに分譲価格が下がってきた」との証言も。
 京都市は、新景観政策が地価に及ぼす影響などを検証するシステムを構築する方針で、こうした不動産市場の反応に「今は過渡期なので何とも言えないが、将来的には都市の個性や魅力が高まり、地価にも良い影響を及ぼすと思う」(景観政策課)としている。
【2007年9月20日掲載】