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7月の府内 建築確認激減

建築基準法改正厳格化?それとも新景観政策も影響?
京都市建築確認件数の推移
 京都府内の今年7月の建築確認件数が前年同月に比べて6割以上も減り、都道府県別の平均減少率(約4割)と比べて突出して高いことが3日分かった。建築基準法改正で6月から着工前審査が厳しくなったのが主な要因だが、9月実施の京都市新景観政策による規制強化をにらんだ「駆け込み建築」の反動もあったとみられる。新景観政策の影響が表れた格好となり、工事発注の低迷で建設関連の倒産が続くとの見方も出ている。

全国でも突出6割マイナス 発注低迷で倒産増も

 国土交通省が公表した七月の都道府県別確認件数によると、全国平均では前年同月比39・3%の大幅減となったが、京都府は三百七十七件で同65・1%減と、沖縄県の74・2%に次ぐ高い減少率を記録した。
 建築確認の全国的な減少傾向は、耐震偽装事件を受けて改正された建築基準法が六月二十日に施行され、着工前審査のチェック項目が大幅に増えたためだ。京都市ではこれに、審査に時間がかかるマンションなどは同法施行前に手続きを完了しないと、新景観政策実施前の旧基準では建てられない状況が加わった。
 京都市の六月の確認件数は前年度より約百件多い六百九十五件で「駆け込み建築」が一気に増えたが、七月に入って一転、前年同月比63%減の二百十二件となった。
 これに連動して新規着工件数も減少、民間信用調査会社の帝国データバンク京都支店によると、八月の府内の企業倒産三十四件中、建設業は十件に上り、業界別では三カ月連続で倒産件数の最多数を占めた。同支店は「公共工事の減少と基準法改正に加え、京都では駆け込み需要の反動が出た。当面は高水準で推移する」とみている。
 業界団体では府建設業協会が会員対象の緊急アンケートで着工遅れなどの実態調査を始め、府建築士会も急きょ六日に同法講習会を開催する。同協会の高塚勝巳常任理事は「景観の事前審査にも時間がかかり、事業のめどが立たない例が多い。年度末の決算が不安だ」と困惑する。
 市都市計画局は「新景観政策の影響もみられるが、民間確認検査機関への指導などにより件数にも回復の兆しが出ている」としている。
【2007年10月4日掲載】