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岡崎の高さ規制緩和

京都会館など15メートル超「不適格」施設
 京都市は8日までに、左京区の岡崎地域で高さ規制(15メートル)に不適格の建築物について、新築や改築する場合、現在の高さまで認める方針を固めた。京都会館や京都国立近代美術館など文化施設が対象となる。文化観光拠点として活性化を目指すため、既存の高さを維持する必要があると判断したためだが、新景観政策で市全域で厳しい規制をかけただけに、議論を呼ぶ可能性もある。

新改築、現状まで容認へ

 2007年9月の新景観政策導入で岡崎地域では、市が改築を検討している京都会館(高さ約27メートル)をはじめ、京都国立近代美術館(約24メートル)、みやこめっせ、府立図書館、市美術館(以上約20メートル)の5施設がいずれも15メートル規制を超えている。

 市が専門家の意見を踏まえ策定した岡崎地域活性化ビジョンでは、「優れた都市景観を構成する近代建築物と広々とした空間的魅力の継承」を掲げており、現状に合わない都市計画を変更する必要性を指摘していた。

 このため、一帯(約31ヘクタール)を高度地区の適用を除外する地区計画に指定し、各施設の現状の高さを基本にそれぞれ制限を見直すことにした。建築物の用途を文化交流機能に限定し、建築物の外観や色彩、空間構成なども細かく制限することも検討していく。

 新景観政策導入以降、特例許可による高さ規制の緩和は病院の建て替えで2例あるが、地区計画の適用による見直しは初めてで、年内にも都市計画審議会に諮る方針だ。

 京都会館の再整備基本計画案では第1ホールを全面的に建て替えた場合、高さ30メートル程度、増築した場合でも31メートルになるため、改築が可能となるよう30メートル程度にまで引き上げる。

 市都市計画課は「今の高さ規制では施設の機能強化が図れなくなる。機能強化も図りながら、今ある建物を含めた景観を将来に担保していくには高さ制限の緩和が必要」と説明している。

【2011年6月9日掲載】