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「ママ」になり強さ増す |
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赤羽有紀子(栃木・ホクレン) |
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| 母親になって急成長を続ける赤羽。ママさんランナーとして北京五輪を視界にとらえる(2007年12月、全日本実業団女子駅伝) |
13日に行われる全国都道府県対抗女子駅伝からは、アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずき(シスメックス)ら五輪メダリストが育った。8月に北京五輪を迎える2008年。北京を目指す注目選手を紹介し、五輪に寄せる思いを描く。
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「職業はママさんランナーです」と自ら誇りを込めて語り、レースが終われば至福の表情で1歳になった長女の優苗ちゃんを抱き上げる。海外では女子マラソン世界記録保持者のラドクリフ(英国)ら出産後も第一線で活躍するランナーが増えているが、日本では赤羽が先駆者だ。昨年末には1万メートルで31分23秒27の自己ベストを出して、北京五輪の参加A標準を突破。五輪出場をはっきり視野にとらえた。
城西大時代も全国大学女子駅伝で4年連続区間賞を獲得するなど活躍したが、結婚、出産後の強さは目を見張る。昨年の全日本実業団女子駅伝では5区で福士加代子(ワコール)に7秒差の区間2位。国際千葉駅伝では、世界選手権大阪大会マラソン覇者のヌデレバ(ケニア)を最終区で抜き、優勝に貢献した。ホクレンの森田修一監督は「赤羽は間違いなく出産で強くなった」と断言する。
城西大の同級生である周平さんと結婚したのは2005年。06年夏に出産した。日本では大半の女子選手が結婚や出産を機に「引退」に向かう。赤羽も結婚を機に第一線を退く考えだったが「やめるのはもったいない」と周囲から慰留され、現在、専任コーチを務める元中距離選手の夫と話し合った。「世界では出産後に記録を伸ばす選手も多い。二人三脚で取り組めば、これまでにない結果を出せるのではないか」と2人で競技継続を決めた。
結婚後は夫が食生活の管理など生活面も全面的にサポートしてくれた。05年11月に5000メートルで日本歴代4位の15分11秒17をマークして、「初めて世界を意識するようになりました」。
07年夏に世界選手権大阪大会が迫っていた。妊娠中は、出産後もすぐ走れるように、出産2日前までジョギングを継続した。「世界選手権の選考レースまでの日数を考え、出産後は1カ月で練習を再開しました」(周平さん)。
選考レースで不振で世界選手権出場は逃したが、「世界」への思いは一層増した。
「子どもの存在は何事にも励みになる。走っている姿を見せたい」という思いから、レースには優苗ちゃんを連れてきてもらい、レース後に抱きしめる。「走ることが仕事で、これで生活している。子どもの将来も考えれば頑張るのは当然」とプロ意識にも拍車がかかった。
「五輪は4年に1度、日の丸をつけて戦う特別な大会。家族3人で参加して、ママでも世界でやれるところを見せたい」。出産後も活躍する最初のトップランナーとして、ぜひとも北京の出場切符を手にしたい。オリンピックイヤーの最初のレースが都大路だ。
●あかば・ゆきこ 栃木県生まれ。城西大から2002年、ホクレンに入社。01年、北京ユニバーシアード1万メートル3位。07年は秋田国体5000メートルで優勝し、東日本実業団駅伝5区で高橋尚子(当時積水化学)の持つ区間記録を更新した。28歳。
(2008年1月1日付京都新聞朝刊に掲載)
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