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サンガ手痛いドロー

先制直後、隙突かれ失点

サンガ-熊本 後半18分、豪快なロングシュートを決め喜ぶ内田(24)=西京極
サンガ-熊本 後半18分、豪快なロングシュートを決め喜ぶ内田(24)=西京極
 サッカーJ2第8節は6月29日、4月の熊本地震の影響で延期された1試合を西京極陸上競技場で行い、京都サンガFCは1-1で熊本と引き分けた。勝ち点を34とし、清水を抜いて6位から5位に浮上した。熊本は同24で10位。

 サンガは後半18分、CKのこぼれ球を内田が直接ロングシュートを決めて先制したが、23分には交代出場したばかりの清武に同点ゴールを許した。

 熊本はリーグ戦再開後に4連敗したが、その後の5試合は3勝2分けと負けなし。

 先制した5分後、一瞬の隙がサンガにあった。途中出場して警戒すべき清武に誰もプレスをかけられない。後半23分、ワンツーからのシュートをきれいに決められた。「(マークに)ついていかないといけなかった」と石櫃。古巣相手に意気込んだ菅沼も「勝ち点2をこぼしてしまった」と唇をかんだ。

 互いに中2日で迎えた連戦。疲労を考慮し、熊本は先発を5人入れ替え、5バック気味に中央を固めたのに対し、サンガは「バランス」(石丸監督)を優先し、先発変更はけがなどによる3人のみ。ボールは保持するが、疲労からか動きは鈍い。前半途中からはMFの右に堀米、左に山瀬と左右を交代して攻撃に流動性が増したが、前半の決定機は39分の石櫃のシュートのみだった。

 奏功したのは早めの交代策だ。まず後半12分に投入された内田が見せた。6分後、左CKから相手GKがパンチングしてペナルティーエリア外にこぼれてきたボールを振り抜き、右上隅を射抜いた。プロ初ゴールの23歳は「いい感触だった」とうなずきつつ「結果的に引き分け。納得できる終わり方ではなかった」と振り返る。

 後半20分からプレーした矢島も決定機を生み出し、終盤、今季2試合目のピッチに立った田村は、スピードを生かしたドリブルで相手を振り切る場面も見せた。勝ちきれなかったのは痛いが、控え組の健闘は次につながるはず。次戦は中3日でアウェー岐阜戦。チーム全員で乗り越えたい。

被災で過密日程の熊本、粘って勝ち点1

試合後、熊本サポーターに寄せ書きしたフラッグを手渡す菅沼(左)と堀米。2人はかつて熊本でプレーした
試合後、熊本サポーターに寄せ書きしたフラッグを手渡す菅沼(左)と堀米。2人はかつて熊本でプレーした
 地震の影響で5試合を延期した熊本は、過密日程の中、前戦から先発5選手を入れ替えた。90分間、ボールを追い続けた元日本代表の巻は「何としても勝ち点を持ち帰りたかった。次につながる勝ち点1」と評価した。

 巻によると、選手の何人かはいまだ仮住まい。サッカーに集中できる環境は整っているが、巻自身は毎日、避難所や学校回りを続けているという。「おじいちゃんおばあちゃんの話し相手になったり、子どもにサインしたり。笑顔を届けることしかできないから」

 今回の大雨で二次災害が懸念され、避難所生活に戻る人もいると言い、巻は「被害は現在進行形で、まだまだ厳しい状況」と語る。

 次戦はホームの「うまかな・よかなスタジアム」(熊本市)で地震後初の試合を行う。「待望の試合。県民の力をひとつにしてC大阪と戦いたい」と力を込めた。

 被災地にエール

  サンガの選手たちは試合後、「離れていても心はともに」「熊本の皆さんが笑顔でありますように」などと全選手が寄せ書きしたフラッグを熊本サポーターに手渡した。約50人のサポーターたちは「全国の皆様の思いに感謝 世界が誇れる熊本を取り戻すけん」との横断幕を掲げ、応援を続けた。サンガのサポーターも熊本コールを行い、立命大のチアサークルも復興を願うパフォーマンスを披露した。

温かい声援、感謝

 熊本・清川監督の話
 京都のサポーターも温かい声援をくれ、ありがとうと言いたい。中2日のゲームで失点せずにワンチャンスをものにしようと思った。先制されたが、選手の頑張りで追い付いたことは評価している。

スペース見つからず

 京都サンガ・石丸監督の話
 ホームで連敗は何としても避けないといけなかった。中2日で選手はできる限りのことは表現してくれた。相手の3バックは予想外でスペースがなかなか見つからなかった。少しテンポが遅かった前半の反省から、後半は相手の3ボランチを動かしながら侵入できたが、まだ全体のバランスを理解しないままやっているところがある。切り替えて次の準備をしたい。

【2016年06月30日掲載】