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平和と歴史の重みを感じて

21世紀枠出場の向陽

 平和と歴史の重みを感じながら、新しい歴史の一ページを彩る―。兵庫県西宮市の甲子園球場で行われている第82回選抜高校野球大会で22日、21世紀枠で36年ぶりに出場の向陽(和歌山)が1回戦に登場した。

 大正時代の1921年に創部の向陽は、旧制の海草中時代に39、40年と夏の甲子園大会で連覇。39年は嶋清一さんが準決勝と決勝でノーヒットノーランを記録した。嶋さんは24歳で戦死したが、2008年には野球殿堂入りした。その嶋さんと同期だった古角俊郎さん(88)はバックネット裏から見守り「目の黒いうちにこういう機会に恵まれ本当にうれしい」と感慨深げだった。

 応援のアルプス席は関係者、OBら約5千人が集まった。人文字では平和の「和」の文字が浮かび上がった。大声援に背中を押され、試合は開星(島根)を2―1で振り切った。

 石谷俊文監督は向陽の内野手として69年の選抜大会に出場した。その時は1回戦で敗れたが、この春は監督として1回戦を突破。「嶋さんの命日の3月29日まで(甲子園に)残りたい」と言う目標に一歩近づいた。(共同通信)

【2010年3月22日掲載】