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「歌っているとドラマの主人公に」 自分高める努力楽しい

シャンソンに魅せられた 新庄智恵子さん(59)=右京区
シャンソンで自らの思いを伝える新庄さん

 ドレスで着飾り、歌声を響かせる。「シャンソンのストーリー性のある歌詞に魅せられた。歌っていると普段と違う自分、ドラマの主人公になれるんです」と笑う。

 一九九五年、子育てが一段落した時にシャンソンに出会った。京都アスニー(京都市中京区)のシャンソン教室に五年間通った後、一人で活動し始めた。京都市内でソロライブを二回開き、プロのシャンソンを聞きに各地に出かけた。「青春が戻ってきたようでした」と振り返る。

 中京区のまちなかで育った。高校を卒業後、市内の会社に五年間勤め、二十四歳で退社、結婚した。「女性は二十五歳までに結婚して、子どもを生むのが当たり前の時代でした」。伝統産業の夫の家業を手伝いつつ、男女二人の子育てが生きがいだった。PTA役員を長年務めた。

 シャンソンのライブでは、メッセージ性のある曲を中心に歌う。例えば反戦歌。父母や祖母から戦争の体験を聞き、その悲惨さを身にしみて感じて育った。

 初孫の世話に追われたり、母親が亡くなるなど、この四年間は歌う気になれなかったが、今年一月にようやくステージに立てるようになり、今は五月の合同ライブに向けて練習に励む。「シャンソンはこれからもできるだけ長く人前で歌いたい。自分を一歩でも高める努力をしている状態が楽しいんです」。生涯現役が目標だ。

【2007年4月13日掲載】