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「夫や子の理解があるから打ち込める」 査閲に向け 毎夜の訓練

右京消防団太秦分団員で唯一の女性団員 粟津雅楽さん(59)=右京区

 PTA活動や保護者会活動を終え、新しいことを始めたいと、二〇〇一年六月、消防団に入った。「最初はほかの団員に戸惑いや遠慮があったけど、半年たったら感じなくなった。受け入れられたとうれしかった」と笑顔で振り返る。

 防災の呼び掛けのほか、火災現場では交通整理などを行う。地震の避難方法をテーマにした紙芝居を娘と作り、幼稚園などで披露している。「サイレンが鳴った後、呼び出しがかかるまでの間が一番緊張する」という。

 三重県旧美杉村(現・津市)生まれ。中学時代、名前にちなみ琴と三味線を習った。高校卒業後、就職のため都市部に出るにあたって、本場で邦楽を教わりたいと京都を選んだ。勤めながら師匠を探し、「純喫茶」でアルバイトもした。

 子どもに琴を教えるまでになったが、文具店を経営していた夫との結婚を機に辞めた。子育てや店の手伝いで忙しくなり、演奏も正月に少しする程度になった。

 「団塊の世代」を意識することはあまりない。でも、「居場所がない」と肩身の狭い思いをしている男性たちが気になる。「男性は働いて家庭や子育てを経済的に支えてきたはず。もっと胸を張ってほしい」とエールを送る。

 現在はほぼ毎夜、六月の市消防団総合査閲に向け、行進などの訓練に取り組む。「夫や子どもたちが理解してくれるから打ち込める」と感謝する。

査閲の訓練に取り組む粟津さん(京都市右京区)

【2007年4月27日掲載】