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「一歩踏み出す勇気の素を届けたい」 定年ない働き方が目標

キャリアカウンセラーとして独立した 杉山久美子さん(56)=下京区
独立の夢を果たし仕事に励む杉山さん(京都市下京区・京都経営者協会)

 女性管理職の先駆けとして三十五年間の企業生活を送り、三年前にキャリアカウンセラーとして念願の独立を果たした。「団塊の世代らしさと言えば、負けん気が強いところですかね」。柔らかい語り口にも、仕事と家庭を両立してきた芯の強さをうかがわせる。

 杉山さんは、高校卒業後、京都市内のガス配管などを手がける企業に就職。結婚後も、当時ラグビーの日本代表選手だった夫を支えるため、仕事を続けて家計を助けた。

 一九八六年に男女雇用機会均等法が施行され、その五年後に会社で初めての女性管理職に登用された。しかし、当初は会議で発言すると、「あんまり言うと、かわいくないよ」と言われることも。悔しさもあったが、「人一倍勉強しないと」と立命館大で労働法を学ぶなど、女性の働く道を切り開いてきた。

 ただ、気がかりだったのは、子どもが寂しがっていないかということ。「成長した子どもたちが、『生んでくれてありがとう』と言ってくれたことがうれしかった」と顔をほころばす。

 今も「一歩踏み出す勇気の味の素を届けるカウンセラー」であることを心がけ、大学講師や京都経営者協会のインターンシップコーディネーターも務める。目標は定年のない働き方。「子育てや両親の介護ができたのは地域の人たちの助けがあってこそ。少しでも、社会に恩返ししたい」と目を輝かせた。

【2007年6月1日掲載】