京都新聞TOP > 政治・社会アーカイブ > 団塊の女性たち
インデックス

「今やっていることが本当の仕事」 50歳から「変身」、社会へ

高齢者の健康維持トレーニングを教える 間賀部千賀子さん(60)=山科区
高齢者の健康維持のための筋トレを指導する間賀部千賀子さん(京都市山科区)

 高齢者の健康維持のための筋力トレーニングを教えている。「三年前に、筋トレのちらしを見たら無料だったので、自分のために習いに行った。そうしたら、指導者養成講座だったんです」と笑う。

 堺市で生まれ、三歳ごろに京都に移り住んだ。十五歳でねじなどを生産する会社に就職。自動車やテレビのチャンネルなどに使われるねじを製造する、高度成長期の日本産業を支える職場で働いた。安保闘争が盛り上がった時代だが、思い出には残っていない。「ストライキもありましたけど、参加させてもらっているだけで、自分の考えで動いていなかったので、印象が薄いのでしょうか」。同じ会社で働いていた男性と結婚し、子育てのため三十歳で退職。主婦として一男一女を育て上げたことが一番の思い出だ。

 子どものころからあまり外向的でなかったが、地域の福祉委員として活動を始めた五十歳ごろから「私自身の気が明るくなり、よく話すようになりました」。現在は筋トレのほか、高齢者ボランティアのメンバーとしても活発に活動する。「以前は人と会うのが苦手で、裏方ばかりしていた」というのは、話す朗らかな声からは想像が難しい。

 今は、筋トレの活動をより広げていくのが目標だ。「今までのことは勉強で、今やっている福祉の仕事が、私の本当の仕事だと思ってます」と張りのある声で語った。

【2007年6月8日掲載】