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「子どもの環境 もっと良くしたい」 居場所づくりに使命感

NPO法人京都子どもセンター事務局長 外村まきさん(59)=山科区
約30年にわたり、子どもたちを支援する活動を続ける外村さん(京都市下京区・京都子どもセンター)

 京都市下京区のNPO法人(特定非営利活動法人)京都子どもセンターで、電話相談やキャンプなどを通じて子どもの居場所づくりに汗を流す。

 高知県出身。十歳の時に母を亡くし、若い時から「自立するためには手に職を」と将来を考え、看護師の職を選んだ。

 結婚して住んだ京都。「じっとしていられない性格」で、育児と仕事を両立する一方、親子で演劇鑑賞や野外レクリエーションを楽しむ地域活動に参加した。先輩主婦の子育てや子どもたちの成長ぶりに触発された。キャンプで小学生たちを見守り「子どもは日常では親に依存しているが、本来、自分で生きる力がある」と確信した。

 活動は発展し、「十七歳の犯罪」が問題となった一九九九年、センターを設立、初代理事長を務めた。NPO法人化し、子どもの悩みを電話で受け止めるチャイルドラインや無人島キャンプなど事業は着実に広がった。

 虐待など親子をとりまく事件も絶えない。「子どもも大人もコミュニケーション不全だ」という。大切なのは相手の話に耳を傾け、共感すること。「子の思いを家庭や地域が受け止めれば、子どもの居場所は増える」

 活動には団塊世代のボランティアも参加し始めている。同世代に「老け込まず、経験や知識を生かし、地域で力を貸してほしい」と期待する。

 かつての小学生が青年スタッフとして活動を支え、やがて子を育てるようになった。希望は未来へつながる。「子どもの環境をもっと良くしたい」。使命感は薄れることがない。

【2007年7月13日掲載】