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「毎日忙しいのが生きがい」 元気に地域へ奉仕活動

深草学区社会福祉協議会長 美濃敦子さん(59)=伏見区
深草学区社協が催す「ふれあいミニ喫茶」に訪れたお年寄りと談笑する美濃さん(京都市伏見区・深草小ふれあいサロン)

 黒い手帳にびっしりと予定が詰まっている。「毎日のように何かあるんです。典型的な団塊の世代の人間。忙しいのが生きがいというか」。深草学区社会福祉協議会会長や自治連合会副会長として活躍する一方、土地家屋調査士の夫の事務所を手伝い、家事もこなす。

 南丹市美山のかやぶき民家がある集落で生まれ育った。北桑田高を出て京都市内で就職した。「都会へのあこがれをみんな持ちましたから」と当時のムードを振り返る。二十三歳で夫と結婚、一男一女をもうけた。「背中に子どもを負って法務局行って。毎日、一生懸命でしたね」と話す。

 古里には年に二、三回帰省するが、かやぶきの家は昔のまま。石垣も同じ。変わったのは「道路が舗装されたぐらいかな」。屋号で呼び合う風習も残る。結婚した今でも、近所の人からは「助右ヱ門のあっちゃん」だ。

 地域への奉仕活動は子育てが一段落したころから。自らの発案で始まった、地域の高齢者にコーヒーや菓子をふるまう「ふれあいミニ喫茶」は毎月一回の開催で、八十回を越えた。「いらっしゃい、おっちゃん」。テーブルを回り、なじみの顔に気さくに声をかける。

 「今まで昼寝をしたことがない」と、多忙さをジョークで吹き飛ばすところが元気な証拠だ。中学時代の恩師のかつての口癖の意味が最近よく分かるという。「お前たちは墓場まで満員の人生やからな」。これからも大勢の同世代に刺激を受け、生き抜いていく。

【2007年9月21日掲載】